いやあ、実話なんですね、これ。登場する人物もフィクションではないらしいです。宗教的に「堕落した」とみなされた女性が、更生のために送られるマグダレン修道院。とはいっても実質は刑務所で、監視のもとでの重労働、外部の人間との接触は一切禁止、脱走を企てれば頭を刈られ、修道女による体罰は日常茶飯事。自殺をはかって精神を病む者まで出るのですから、まったく更生どころではないわけです。そのような施設に「堕落した」女性を入れることを当然とする文化がつい最近までアイルランドにあったというのは衝撃的でした。文化が特定の宗教に深く根ざしている場合、その信仰が篤いほど、その文化は凶暴な面を持ちうる、ということを感じさせられました。(2004年3月26日)
<2002年/イギリス・アイルランド/監督 ピーター・ミュラン/主演 ノーラ=ジェーン・ヌーン>
マルコヴィッチの穴 Being John Malcovich
俳優ジョン・マルコヴィッチの頭の中に通じる穴。それは、とあるビルの「7と1/2階」にあった。売れない人形師のクレイグ(ジョン・キューザック)は、新聞の求人広告を見て「7と1/2階」にある小さな企業を訪れ、そこでファイルの整理係として雇われる。ある日、棚と壁の間に落ちたファイルを拾おうと棚をどけたクレイグが見つけたものは…
いきなり作品の感想を書き始めるときっと読む人がちんぷんかんぷんだろうと思ってあらすじを書いたんですが、不思議さは大して変わらないことが分かりました。誰かの頭の中に通じる穴があって、そこに入るとその人物と同じものを見ることができるという発想が実に独創的。奇想天外な筋立てですが、最後まで見れば一応つじつまは合っています。
そして「その人物」に選ばれたのは、ほかでもないジョン・マルコヴィッチ。実名で登場して自分自身を演じ、さらに後半は「人形師に体を乗っ取られたマルコヴィッチ」を演じるという、素人目にも十分難しそうな仕事を見事にやってくれました。伸びきったぼさぼさの髪で居酒屋に行き、「あんた、マルコヴィッチだろう?」とからむ客に「俺はマルコヴィッチじゃない!」と逆切れしたり、音楽にあわせて飛び跳ねたり。このマルコヴィッチがいかに「クレイグ・シュワルツ」に見えてしまうかは、是非実際に映画を見て確かめてください。彼の好演、熱演、はたまた怪演を堪能できる作品です。
キャメロン・ディアスも「メリーに首ったけ」や「チャーリーズ・エンジェル」のときとは別人のような演技でなかなか面白かったです。(2003年12月20日)
<1999年/アメリカ/監督 スパイク・ジョーンズ/主演 ジョン・キューザック>
Mr. & Mrs. スミス Mr. & Mrs. Smith
美男美女が出ていて、アクションが豪快で、笑いどころとお色気シーンも適度に用意されています。つまり典型的なハリウッド娯楽大作で、一人で劇場に観に行くことは絶対にないであろう作品です。今回は人から誘われての鑑賞。
ああBMWが粉々に!ベンツがボコボコに!
アンジェリーナ・ジョリーは脚細いわー長いわー顔小さいわー。「17歳のカルテ」で不良少女を演じていた頃に比べると、オトナのオンナになりましたなあ。
それくらいしか感想が出てきません。主義主張も問題提起も心温まる人間ドラマも、これといってありませんし。マリー・アントワネット並に暇なら観てもいいと思います。DVDで。(2005年12月5日)
<2005年/アメリカ/監督 ダグ・リーマン/主演 ブラッド・ピット>
ムトゥ 踊るマハラジャ
ミュージカルシーンは初めのうちは楽しめたけど、物語が進むに連れてマンネリ化。途中で飽きてしまいました。無意味なハイテンション(そこが良いのかも知れないけれど)。馬車競走のシーンだけは面白かったです。主人公のおっさん(ラジニカーント)がまた濃くて、見ているのがだんだん苦痛になってくるんですよ。2時間46分の映画でしたが、1時間30分を過ぎた辺りでギブアップ。
インド女性は美人が多いとはよく聞きます。しかしこの映画を見て思ったのは「インド女性のうち美人の占める割合はそれほど多いわけではないが、美人のインド女性の美しさは半端ではない」ということです。断言してもいいです。(2002年1月14日)
<1995年/インド/監督 K・S・ラヴィクマール/主演 ラジニカーント>
メリーに首ったけ There's Something About Mary
下ネタが結構あるので見る人によっては眉をひそめるかもしれませんが、私はめちゃくちゃ笑えました。それにしてもキャメロン・ディアスは美人すぎです!完璧な容姿の人というのは居るものなんですね…(しみじみ)。顔は小さく、美しく、背は高く(あとで知ったのですが175cmだそうです)、手足は長く、全体に細いけれど決してギスギスでなく健康的。極めつけはキラキラのブロンド!女でも惚れます。そして、この映画、舞台がマイアミというのも良いです。こちとら近頃は雪ばかりでじめじめと鬱陶しい空のもと生活していますから、マイアミのような海辺の暖かい街が恋しくてたまりません。(2002年1月9日)
<1998年/アメリカ/監督 ボビー&ピーター・ファレリー/主演 キャメロン・ディアス>