ライフ・イズ・ビューティフル La Vita è Bella どの場面をつまみ出してきても素晴らしい映画です。窓から鍵が降って来る場面は微笑ましいし、収容所内のスピーカーからグイドが妻(ニコレッタ・ブラスキ)に呼びかけるシーンは泣けるし、収容所のドイツ人看守(?)の話すドイツ語をインチキ通訳するのは笑えるし、ドイツ人の子供に "Grazie." を教える場面はホッとするし、収容所が解放されたあとジョズエが母と再会する瞬間はこれまた泣けるし…私のお奨め映画ランキングのかなり上位に位置しています。
この映画でロベルト・ベニーニがアカデミー主演男優賞を受けていますが、私の独断で主演はベニーニではなく、ジョズエを演じたジョルジオ・カンタリーニ君に決定〜!可愛すぎです、何から何まで。靴箱かぶって登場した瞬間にもうノックアウトされました。ラストの "Mamma!" は、…鼻血。(2002年4月8日)
<1997年/イタリア/監督&主演 ロベルト・ベニーニ>
ラスト サムライ The Last Samurai 学者でも外交官でもない侍がそんなに流暢な英語を話すか?とか、明治初期の民家の食卓でテーブルはないだろう、とか、富士山が大きすぎるとか、変なところはいくつかあるのですが、重要なのはオールグレンが単なるもの珍しさからではなく武士道精神に感銘を受けるということ。落ち着いた強い心、質素な生活、礼儀。外国人は、いや今では日本人すらも「サムライ」=「ちょんまげで刀を振り回す」という程度のイメージしかない人が多いんじゃないかと思いますが、「サムライであること」とはそんな見た目の問題ではなく、精神のありよう、生き様の問題なんだということがこの映画を見ればよく分かるのではと思います。俳優もみんないいですし。
勝元が死んで「こうして侍の時代は終わった」となるわけですが、これは「こうして武士道は滅んだ」ということとイコールではありません。実際、明治以降も日本は礼儀を重んじる国であり続けたし、国の発展の為に力を尽くそうという気概のある人間もたくさんいたのですから、そういう意味で武士道精神は決して滅んでいないと思います。勝元の死に際して官軍が敬意を表したことや、ラストの明治天皇の言動にそういったことが読み取れるのではないでしょうか。したがって、本作で「明治新政府」=「悪役」と見てしまうのは誤解というものでしょう。
ただ、前述のように武士道精神の核心部分は精神であって見た目ではないわけですから(もちろん身なりや立ち居振舞いをきちんとすることは重要ですが、それは内面の修練の反映だと思います)、勝元や信忠が帯刀や髷にこだわるのはちょっと変かなという印象でした。
また、オールグレンは過去にインディアンを虐殺したことに罪の意識を持ちつづけており、それが「反逆者」、すなわち強者によって滅ぼされようとする者たちに味方することの一因になった…と言いたかったのかもしれませんが、そのつながりが見えにくかったのがやや残念でした。(2004年2月27日)
<2003年/アメリカ/監督 エドワード・ズウィック/主演 トム・クルーズ>
ラブストーリー The Classic
大学生のジヘは、母・ジュヒの若き日の手紙を見つける。そこには、ジュヒの初恋が綴られていた。そして現在、ジヘは先輩のサンミンに好意を抱いていたが…。
韓国お得意の純愛映画。ジュヒとジュナの関係が微笑ましくて、あたたかい。特にジュナが純朴で本当に可愛いのです。親友のテスも加わり、見る側を幸せな気持ちにさせてくれます。
結局ジュヒはテスと結婚してジヘが生まれるわけですが、テスとしては、ジュヒが愛していたのは自分ではなくジュナだということが分かっていたわけですから、気の毒というか何というか。で、サンミンの生まれが実は…って、それじゃあまりにも世の中狭すぎでしょうがっ!と突っ込みたくなってしまいました。 と言いつつも幸せ感満載の映画です。お勧め。(2004年12月17日)
<2003年/韓国/監督 クァク・ジェヨン/主演 ソン・イェジン>
猟奇的な彼女 My Sassy Girl
何かと言うとすぐグーで殴る、容姿抜群の「彼女」と、平凡な大学生のキョヌはある晩、運命的な出会いを果たす。2人は一風変わったカップルに…。
殴られた瞬間のキョヌの顔がとにかく情けなくて、笑わずにはいられません。「彼女」を「とんでもない女だ!」と思ってはいても、120%惚れこんでいるキョヌがいじらしくて微笑ましいです。「彼女」が駅の放送でキョヌに呼びかけるシーンは思わず涙。2人の演技も自然で、しっかり笑えてしっかり感動できるラブコメディです。見てない方は是非ご覧ください。
(2004年12月17日)
<2003年/韓国/監督 クァク・ジェヨン/主演 チョン・ジヒョン>
ロジャー&ミー Roger&Me
マイケル・ムーアの初監督作品。自身の故郷であるミシガン州フリントでの、ゼネラルモータース社の大量解雇をテーマにしたものです。「ロジャー」とは当時のGM会長ロジャー・スミス。「ボウリング・フォー・コロンバイン」よりもユーモア度はやや低めで、粗削りな印象でした。スミス氏をフリントに来させるべく彼を探し回るところなどは、つべこべ言うよりとにかく行動する、という点で「ボウリング〜」に通じるものがあります。アメリカ合衆国=豊かな国、というイメージでしたが、地域によっては家賃が払えずにアパートを追い出される人、ウサギを売らないと生活できない人がいるというのはショッキングな事実でした。ムーア自身は本作を、状況を変えることに貢献できなかったという意味で「失敗作」だと言っていますが、フリントの現状を人々に知らせるという面では成功したと言ってよいのではと思います。
女性がウサギを殺して皮をはぐ(食用の肉として売るため)シーンでは、皮ってあんなにきれいに取れるんだ…と変なところで感心してしまいました。あの場面はアメリカでもずいぶん問題になったということですが、牛や豚の肉をしょっちゅう食べていながら「肉は食べるけど殺すところは見たくない」というのは矛盾していないでしょうか。(2004年3月8日)
<1989年/アメリカ/監督 マイケル・ムーア>
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